是松 壮一郎 先生からの回答
こんにちは、なっなさん
さっそくですが、ALP(アルカリフォスファターゼ)は肝臓をはじめ、小腸、腎臓、骨等の様々な臓器に広く分布する酵素で、それらの臓器に障害が出たりした場合に、ALPが血液中に放出されます。
ALP単体で特定の臓器の異常を見つけることは難しく、人間の場合には、ALP分画といってさらにALPの分析を細かくして、ある程度のALPの分類が出来るので、由来臓器の特定も出来るようになっていますが、動物では臨床レベルでそれらの分画はあまり一般的ではないと思います。
そのかわり、他の検査項目との組み合わせで、どの臓器由来のものか考察していきます。
今回、肝臓を中心に調べてもらっているようですが、その他にも、骨の病気や、副腎皮質機能亢進や、甲状腺機能亢進等でも上昇が見られます。次回の再検査の際には、出来れば甲状腺ホルモンの濃度も調べてもらうと良いかもしれません。体重減少など、甲状腺機能亢進に伴う症状でもありますので、甲状腺ホルモン濃度なら、外注で検査してもさほど高価なものではないので一度調べていただいてはどうでしょうか。
参考になれば幸いです
どうぞお大事になさってください
2007/04/19 10:11 参考になった! 0
投稿者 なっな さん からの返答
早速のお返事ありがとうございます。
甲状腺ホルモンの濃度の検査については、担当の先生からお話はありませんでした。
次回再検査の時に、こちらから尋ねてみようとおもいます。
先生のお話を拝見させていただき、とても参考なりました。
いくら飼い主で誰よりも愛犬のことを心配していても、素人では個人で色々と調べても限界あります。専門家の方のご意見を聞くことができ本当に助かります。ありがとうございました。
2007/04/26 10:11
血液検査 ALP
はじめまして。専門家の方のご意見をお伺いさせていただきたく、初めて投稿させていただきます。
Mダックスの今年の6月で3歳になる♂の血液検査のALPの値についてです。
去年の秋ごろから、100グラム前後づつ体重が減少し続け、不思議に思っておりました。去年の6月に血液検査をした際にALPの値が583と高めだったこともあり、先生と相談して、先月、再度血液検査をしてみたところ、ALPの値が720に上がっておりました。GOT・GPTは正常値内です。そこで、サプリメントのプロへパゾン100と、お薬のウルソデオキシコール酸を一ヶ月服用し、また数日前に、検査をしました。その結果、体重は増え今のところ標準体重で安定しております。しかしALPの値が下がるどころか、逆に上がってしまい797という結果がでました。エコーでも、胆嚢に影もなく、肝臓のラインもきれいに写っていて、エコーで見る限り正常だと先生はおっしゃってくださいました。次の段階としては生検もあるが、そこまで数値が高いというわけでもないらしく、とりあえずもう1ヶ月間お薬を飲んで1ヵ月後に再検査をするという手順になりました。
食欲もあり、排尿・排便ともに良好で、元気もあります。
このように、ALPの値だけが高いケースではどのようなことが考えられるのでしょうか?肝臓は沈黙の臓器と言われるので、このALPの数値がとても気になります。
(1歳のときの(平成17年春)の血液検査では、ALPの値は215で正常値内でした。)