だいじょうぶ?マイペット

血液検査について

質問カテゴリ:
その他

対象ペット:
/ ミニチュアシュナウザー / 性別不明 / 年齢不明

質問者:
宮城県 / モモノンさん (この方の過去の質問 1件)

 
2008/10/27 22:53

先日天国に旅立ってしまった子の事で質問させていただきます。
11歳、ミニチュアシュナウザーマルチーズのMIX犬です。
10歳を過ぎたら毎年血液検査をさせようと思い、去年の9月に血液検査をした時は特に異常がなく、今年10月3日に血液検査をした時には少し貧血気味たけど大丈夫との診断でした。

10月18日に嘔吐・呼吸が苦しそうな為に病院に行ったら、心電図の結果、心不全との診断。お薬をもらって飲ませても症状がよくならなかった為、再び血液検査をした結果、BUN69,クレアチン0.8で腎不全の為の嘔吐かもとの事で、活性炭のお薬を飲ませたり、静脈点滴をしたのですが嘔吐が止まりませんでした。
この時の血液検査でも白血球の数値などは特に問題がなく、顕微鏡でみた感じでも悪性の腫瘍ではないだろうとの診断でした。

10月24日になっても嘔吐が止まらなかった為、そして痩せてきたのに腹部だけ膨らんでいるのが気になったので、腹部のレントゲン写真をとったところ、肺がんとの診断でした。膵臓、脾臓にも転移し、そのため大きくなった腫瘍が胃を圧迫している為の嘔吐だと分かりました。かなりの末期で、歩いているのが不思議なくらいだと言われました。そしてこんなになるまで症状がでなかった事に先生はビックリしていました。全然痛がったりもしなかったので・・・。

教えて頂きたいのは、そんなに末期の状態でも血液検査に表れないものなのでしょうか?
あと先生は肺がんだと言っていましたが、いろんな箇所に腫瘍がある場合、
レントゲン写真でどこが原発が分かるものなのでしょうか?
犬の肺がんはあまりないと聞きますが・・・

気持ちの整理をするために気になっている事を教えて頂きたいと思います。
どうぞよろしくお願い致します。

ご冥福をお祈りいたします。

 レントゲンでは何処が原発巣かは判別できません。時には経験的に判断できる事もございますが、一般的には確定できません。
 例えば肺がんが原発巣だったとしても肺にできている癌よりも転移した先の癌のほうが大きく育っている場合もございます。
 逆に末梢にできた肉腫や癌が肺に転移する場合には、肺の方が一気に広範囲に癌細胞がまき散らされる場合がございます。これを播種性転移と呼びます。
 腫瘍の種類によっては同時多発的に全身に腫瘍ができる場合もございます。例えば多中心型リンパ肉腫がそうです。
 原発巣を診断するためには生検による細胞診(病理検査)が必要不可欠です。しかし、細胞新とて確実とはいえません。
 悪性度の高い癌細胞は、細胞が非常に幼若化しているため、細胞診・病理検査をしても何癌なのか判別できない事も良くあります。実際人間の場合でも診断が付かないうちに、抗癌剤の選定もできないうちに進行してしまう癌も大学病院ではかなり多く発表されております。
 
 実際私の父の場合にも毎月慶応大学病院で検診をしておりましたが、骨盤腔内に癌細胞が発見され、原発を探している間に瞬く間に全身状態が悪化し診断が付いたときにはすでに全身が侵され何もできないうちに死亡致しました。この間約2ヶ月あまりです。原発の癌は肺がんだったのですが、原発はとても小さなものでした。幼若化が激しく癌の名前が分からなかったのです。普通にゴルフをしていて咳き一つなく、自分で電車に乗って夏に病院へ行き秋には遺体で帰ってくることになったわけです。
 
 一般的に血液検査で癌を早期発見することは難しい物です。一部の腫瘍では腫瘍マーカーを見る事によりある程度推定できるものもございますが、どちらかというと少数派です。
 人間の場合にはPET検査といって放射性物質(核)を投与して癌細胞に取り込まれたものを解析して体のどこに癌が存在するのかを早期発見する方法が最新医療として導入されております。しかし、ごく一部の病院でしか行えず、検査費用も数十万円かかります。おそらく動物用で行っている病院は無いはずです。

 最後になりますが、犬の場合にも人間同様に多種多様な癌がございます。肺癌の報告も年々多くなっているようです。
 しかし、飼い主が気がついて病院に連れてくるケースは圧倒的に体の表面にできている癌が多いので、乳癌やリンパ腫や肥満細胞腫や皮膚癌が多い傾向にあります。この傾向はこれから変わってくるものと思われます。

 真に残念な事と思います。どうかこの悲しみを乗り越えてください。亡くなったモモちゃんのためにも、どうかご自愛下さい。

投稿者 モモノン さん からの返答

井上先生、とても丁寧にお答え下さいましてありがとうございました。
先生もお父様の事で辛い経験をされていたのですね・・・。

主治医の先生はとても一生懸命に処置して下さったし、とても感謝しておりますが、もし他の病院に行っていたなら・・・と考えていたりしたのですが、先生の回答を読んで、自然の摂理でどうしようもなかった事だと納得できました。
とても辛いですが、この悲しみを乗り越えられるように頑張りたいと思います。

井上先生、これからもかわいい動物達の為に
お体に気をつけて、お仕事頑張って下さい!
この度は本当にありがとうございました。






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