輸血の仕方って（赤血球壊れても大丈夫？）

体内で溶血するとすると、まずいでしょうね。
人間と同じです。

すでに溶血している血液を輸血する場合は、
その溶血の原因が、人為的な機械的破壊による場合は、
せっかくの赤血球が減ってしまったわけですから、
もったいない話ですが、輸血の受けての患者にとって、
健康被害は少ないと思います。

何かドナー側の病気などで、溶血をおこしているのでしたら、
何が原因かで、多いに問題になったり、
問題にならないケースであったり、
ケースによって、いろいろですね。

何の問題もない血液を輸血に用いるのが理想です。
しかし、チョットでも問題があれば廃棄して、
別のものを用意できる人の場合のような
血液バンクシステムはありません。
血液の適合についても、
人ほどには厳密にできません。
血液型を調べても、完全ではありません。
そのような状況ですから、われわれ獣医師は、
輸血をぎりぎりまで選択しません。
輸血を必要とする患者さんは、
一刻の猶予もない状況だと思いますから、
別の血液が用意できない状況ならば、
その血液がその患者さんの病状を明らかに悪化させると、
推測される場合を除き、多少の溶血ならば、
問題視せずに輸血する事もあると思います。

問題ないと説明した獣医師の言葉足らずで、
不安を持たれたのだと思いますが、
理屈としては、人と同じなので、
犬だから問題ないとか言う事ではなく、
一部の赤血球が壊れている血液でも、
貧血で一刻を争う患者さんには問題よりも、
メリットのほうが遥かに大きいと説明するべきですね。

 2008/12/02 11:16 参考になった！ 0