是松 壮一郎 先生からの回答
こんにちは、ケラさん
こつるちゃんの症状、長期に服用している薬の件も含めてご心配なことと思いますが、症状自体は落ち着いているようですね。
さて、今回のご相談の「このような症状」のさすものが、歩様異常(爪を地面に擦るような歩き方)なのか、肉球にあるしこりのようなものなのかなのですが、もし、肉球のしこりもしくは腫瘍や腫れを指しているのであれば、抗てんかん薬の副作用の心配はあまりないでしょう。ただし、肝臓への影響はある薬が多いので、服用量や薬の種類によっては肝障害からの皮膚病は考えられます。
この場合は、肉球などに限定されず全身性に異常が出ます。
一方、歩様異常だとすれば、薬の副作用として考えられます。
爪を地面にこするような歩き方というのは、おそらく足の甲で歩くような歩き方、すなわちナックリングのことだと思いますが、こういった歩き方はフェノバルビタールなどの抗けいれん薬による運動失調としてあげられています。(ただし、フェノバルビタールを服用するケースでは、もともとの病気の神経異常がある場合もあるため、必ずしも副作用というわけではありません)
ナックリングが頻繁に起きるのであれば、獣医師によく相談してあげてください。
次に皮膚に関しての見解で二人の獣医師が全く違った見解をされている件ですが、これだけはっきり二方の意見が異なっていると、飼い主さんとしては混乱されますね。
わたしも、現在のこつるちゃんの皮膚の状態を実際に診察していませんので何とも言えませんが、皮膚検査がどの程度こつるちゃんの生活に影響を与えるものなのか、それが緊急を要するものなどでなければ、靴やソックスを履かせてまずは様子をみてみるという選択肢もあると思いますがいかがでしょうか。
参考になれば幸いです
どうぞお大事になさってください
2010/11/26 11:09 参考になった! 0
投稿者 ケラ さん からの返答
是松先生、ご回答ありがとうございます。
皮膚の異常は右前足の裏だけなので肝障害からの皮膚病の可能性は低いようで安心致しました。
歩様異常は先生のおっしゃる通り『足の甲を擦って歩く』感じなので、こちらはお薬の副作用の可能性もあるのですね。
受診した際にも相談はしているのですが、いつも手短に済ませようとして慌ててしまい上手く説明できていないような気がします。
次回受診時に、歩き方について再度詳しくお話しして相談させて頂きます。
皮膚検査は麻酔をかけ組織を取って断層?を調べると聞いています。
麻酔はできるだけ避けたいと思っていますので、しばらく靴を履かせて様子を見ることに致します。
是松先生、丁寧なご回答ありがとうございました。とても安心しました。
2010/12/03 11:09
前足の異常
M・ダックス(6才・♀・避妊済み)です。
3年ほど前に蛋白喪失性腸症と診断され、ステロイド剤と
整腸薬(2種)を服用しています。
そして、半年ほど前から癲癇発作を繰り返すようになり、
抗癲癇薬も服用するようになりました。
お薬の効果でお腹の症状と癲癇発作はなくなっているの
ですが、2ヶ月ほど前から右前足の指の肉球の脇に小さな
シコリのような物ができ、お散歩時にその部分から出血
するようになり痛がる様子を見せるようになりました。
その少し前に、爪を地面に擦るような歩き方をしていたの
で、歩き方の異常でシコリが出来て痛がっているのか、、
シコリが出来たから痛がって、あのような歩き方になった
のかは分からないのですが、罹り付けの病院での診断では
診て下さる医師によって見解が違うので、困惑しています。
『皮膚がとても薄くなっているから、そのような症状が現れる
病気を想定して皮膚検査しましょう』と提案する若い医師と、
『皮膚は全然薄くなってないですよ。こうゆう子には靴を履かせ
なさい』と提案するベテラン医師と。
そして、通っている『しつけ教室』で、抗癲癇薬を飲み始めて
から、同じような症状に陥っている同犬種のオーナーさんから
の話しを聞き、これは薬の副作用なんではないかと思い始めた
のですが、抗癲癇薬の副作用に、このような症状はあるので
しょうか?