杉浦岳 先生からの回答
はじめまして。
赤血球は体の中で常に新しいものが作られ、古いものが壊されて一定の数を保っています。その赤血球が少なくなる(貧血になる)ということは、新しいものを上手く作ることができていないか、古くないものがどんどん壊されているか(出血など)ということになります。背中の腫瘍の種類や現在の出血の程度、その他の血液検査の結果などが分かりませんので詳しいことはよくわかりませんが、考え方としては・・・
・腫瘍が原因で貧血をしていて今お薬で落ち着いているのであれば、根本的には腫瘍を取り除かなければまた貧血を起こす可能性があり、進行すればするほど貧血の改善も腫瘍の手術も難しくなる
・また調子が悪くなってから(貧血になってから)では麻酔のリスクは極端に高くなる
というところでしょう。
ちなみに高齢な猫への麻酔は、体の状態がきちんとしていれば(ましてや14歳なんて猫では高齢ではあるもののまだまだ元気な年齢ですよね)特に危険なものではありません。それより貧血であったりその他の内科疾患であったり腫瘍であったりというものがある事のほうが麻酔のリスクとしては高いと考えられます。そのあたりは診察した獣医師でなければそのリスクについての判断はできませんので、よく相談されるといいでしょう。
最終的に手術をするかどうかの判断はご家族の手に委ねられるものですので、高齢でもう負担になることはしたくないというのであればそれはそれでいいでしょう。そのかわり進行して腫瘍が大きくなったり、また貧血になったりしたときに「やっぱり手術をしておけばよかった」と思ってもそれは難しいことです。そうしたことまで考えた上での選択であれば、その旨を獣医師に伝えて手術しないということもあり得ると思います。
2011/10/04 09:59 参考になった! 0
投稿者 tunante さん からの返答
ご回答ありがとうございます。
血液検査では正常値より少し低い項目がいくつかありました。
ずっと薬を摂取してくれるか分からないし、体調が悪くなければ麻酔も特に危険じゃないとのことで安心しましたので、手術をしようかと思います。(もしものことがあるのは理解しております)
病院に連れて行く家族に、数日前の血液検査で正常値より低い項目があって気になっていることなど先生によく相談して当日の体調に問題なければ最終決断をしてもらおうを思います。
アドバイスいただき本当にありがとうございました。
2011/10/11 09:59
手術
はじめまして。
現在14歳で3ヵ月後ぐらいに15歳になる雑種の飼い猫のことで、質問させていただきます。
背中に4~5センチほどの腫瘍ができ病院に連れて行き検査をしたら、血液検査で赤血球の数値が出ないほどの貧血で手術は無理とのことでした。
病院で増血剤の注射をしてもらい、家では処方してもらった薬とサプリメントで赤血球の数値も正常になり手術しようということになりました。
貧血の原因は判明していないのですが、腫瘍から出血しているのが原因じゃないかとの事でした。
元気がないときは腫瘍を取ってあげたいと思っていたのですが、元気になった姿を見ていると、せっかく元気になったのにリスクのある手術を受けて万が一のことがあったらと躊躇してしまいます。
貧血の原因が判明していなくても、血液検査の結果が大丈夫なら手術のリスクが高くなるようなことはないでしょうか?
貧血が治ってからは、どうしたんだろうと思うぐらい急に食欲旺盛になり元気そうです。
6日後に手術をするかどうか決めて手術をするならその日に決行する予定なのですが、それまでに手術に備え猫に何かしてあげられることはないでしょうか?
主治医の先生を信頼していないわけではないですが、高齢で麻酔などのリスクがあるのに、さらに病み上がりという状態でとても心配なので質問をさせていただきました。
答えにくい質問だと思いますが、アドバイスいただければ幸いです。