杉浦岳 先生からの回答
はじめまして。
血尿はともかくとして、食欲が無い原因は何でしょうね。膀胱の腫瘍のせいで食欲が無いのでしょうか・・・原因によっても「食べるようにする」治療の選択肢が変わることもありますので、主治医の先生とよく相談の上食事をあげてくださいね。
食欲が無い場合、私が患者さんにお話する際には3通りの方法があります。
一つ目は「カテーテル給仕」。
胃や食道にチューブを付け(麻酔が必要ですが)そこから食事を流動食上にして投与します。この方法のメリットは、食べさせる際に患者に負担がかからないことです。食べさせるのを嫌がる子でも全く関係なく胃内に栄養源を入れることができます。中にはおなかがすくと自分からよってきて食事の投与をねだる子もいます。つけるチューブや方法にもよりますが、数カ月間これだけでコントロールすることも可能です。
二つ目は「強制給仕」。
これは口の中にフードを入れたり、場合によっては流動食上のものを注射器などで投与して飲み込ませる方法です。メリットはカテーテル給仕と比べて全身麻酔による設置が必要ないことですが、口に入れたら喜んで飲んでくれる子もいれば、嫌がって頑固に飲み込まない場合や暴れる場合があります。嫌がる場合は「抑えつけて飲ませる」というようなことが必要になり、それが果たして患者のためになるかどうかという問題があります。また口の中や喉に問題があって「食べたいのだけど飲み込めない」要な場合にはそもそも適用外です。
三つ目は「好きなものを何でも食べさせる」。
全く何も食べないよりはなにか食べたほうがいいので、何でもいいから食べさせてみるということです。麻酔をかけられない(あるいはかけたくない)、でも強制給仕は嫌がってできない(あるいはしたくない)場合の最後の手段です。また末期の患者で「後はなんか一口でも好きなモノを・・・」というような場合もあります。この場合も最低限のルールとしてチョコレート、玉ねぎ、ガーリック、ぶどうなど「食べることで具合が悪くなる可能性のあるもの」は私はお勧めしません。
これらの方法は、現在の食欲不振の原因が「治るものか」「治らないものか」によっても変わってきます。治るものであれば体力を落とさないように何が何でも食べさせる必要がありますし、治らないものであればあえて「嫌なことはもうしない」という選択肢もあるかと思うからです。そのため、どの方法を選択するかと言う前にできる限り「食べない」原因の追求が必要になります。
ヨーゼフちゃんのためにも、原因がはっきりすることを願っています。
2012/01/10 21:19 参考になった! 0
食欲のない時の食事について
はじめまして。アドバイスを頂きたいと思い質問させて頂きました。バーニーズマウンテンドッグ、雄 9歳、去勢済みです。2010年春頃より体に数カ所、大きなこぶのようなものがみつかり、動物病院で検査を受けました。悪性のものではなく、脂肪腫ということでした。その後元気に過ごしておりました。2011年の夏に頻尿になり、家のどこでもしてしまうようになりました。受診しましたところ、膀胱炎の診断を受けました。バキソとオーグメンチンを飲みました。その後、1,2ヶ月たっても改善せず、抗生物質の種類を変更しました。最後は、真菌性の病気の薬も試しましたが、症状は改善せず、12月に膀胱の粘膜を削る手術をしました。しかし、手術後にも症状は改善しませんでした。
血液検査の結果ですが、白血球の数値が11月は17000、1月3日には20500で、どこかに炎症の可能性があるが何か分からないとのことでした。次第に、食事も食べなくなりました。何よりも、排尿がすっきりせず、少しずつ何回もしたり、出きらずいつまでも排尿の体制でいます。尿には血液がまじっています。
1月5日の診察で、最後の可能性として、膀胱のまわりの神経が悪い可能性があるということでBaytrilとプレドニゾロンを処方されました。食欲がでるようにプロナミド錠も処方して頂きました。しかし、食事は食べません。排尿もすっきりしません。その時にとった超音波の写真で膀胱に小さな腫瘍があるのが見つかりました。ドクターの説明では、今まで小さくて見えなかったのが大きくなったのだと考えられるとのことでした。
まず、食事をさせたいのですが、何もたべようとしません。唯一ヨーグルトだけ食べます。チーズを香ばしく焼いてガーリックをかけると一口くらい食べます。でも他の物は食べず、水もお水の器からはのみません。散水栓のシャワーの水を少し飲みます。
こういう状況での栄養の補給の仕方にはどのような方法があるでしょうか。