だいじょうぶ?マイペット

猫の回腸部 腺癌

質問カテゴリ:
体重の異常 / 便・肛門の異常 / 吐き気

対象ペット:
/ ミックス / 男の子 / 17歳 2ヵ月

質問者:
広島県 / ハコさん (この方の過去の質問 1件)

 
2022/05/21 09:09

腺癌に対する癌治療について
治療に納得いかない点がありご質問します。

大きな病院へ愛猫は3週間に1度診察していました。
手術をする事になる5か月前から白血球が19500から23000へと上昇
高値を指摘するも、大丈夫大丈夫と。
腫瘍あるならこんな元気ではないからと。

結局、5ヶ月後SAAも高値で画像検査にて腫瘍発見。
全くの医療過誤
医療センターと聞いて呆れる
その後
回腸盲腸部位を10cmも切除する大手術を受け
病理検査ではコンプリート
2ヶ月後にすい臓がん、腹膜播種で腹水貯留

そもそも、この状況になるなら
手術は必要あったのかどうか
そして、挙句、できるだけそばにいてあげてくださいと。


調べれば中央生存値は90日程度
セカンドし別院で
分子標的薬も試しましたが全く効果なし

癌を治療することに対して個体差もあれば発見するタイミングと思いますが、そもそも癌になれば治療しても半年や1年生きれる子はほぼ居ないように感じます。

飼い主の納得が行くか行かないかで治療が決まり
獣医師は獣医師の立場で飼い主の納得する医療を提供する商売であり
決して動物ファーストではないのではないかと考えさせられる死でした。

数ヶ月生かすための治療は飼い主のエゴであり、獣医師の商売。
獣医師ももっと事実を伝えるべきではないかと思います。
獣医師になるためにたくさんの動物を動物実験で殺してきたのですから、誠実であって欲しいです。

枯れゆく生命をいじり回すと、最期苦しむことになります。
人に飼われ、獣医師の治療方針によっては人に苦しめられる事になる
これに答えられる獣医師がいるならば、聞いてみたいですね。

どう思われますか?

獣医師の栗尾と申します。

癌の治療に関しては、完治しないことが多くありますので、飼い主様と相談しながら決定していくことが基本となります。

例えば手術をしたらどうなる可能性があるか、手術をしなかったらどうなるかという具体的な話をしていくこと、つまりはインフォームドコンセントが重要になります。

実際にどこまで具体的なお話があったのかは、私には分かりませんが、十分に伝わっていなかったところがあるのかもしれません。

例えば、癌の治療には転移や再発というものはつきものです。すでに転移している場合は手術の対象となりにくいことが多くあります。しっかり転移の確認はなされていたのか、手術前の確認が十分であったかは検討する余地があります。

また転移があった場合にはどういう方針になるかなども伝えておくべきなのかもしれません。

ご理解いただきたいことは、基本的に動物ファーストということではありません。なぜなら動物には決定権がないからです。いいかえるなら飼い主様ファーストということになります。飼い主様が積極的な治療を望まれるか、そうでないかは、その人それぞれです。われわれ獣医師は動物の診断を行い、治療の選択肢を与えますが、どれを選択するかは飼い主様次第ということになります。特に癌の治療は、延命治療を望まれない飼い主様も多くいらっしゃいます。

ただ、獣医師としては数か月生かすことが良いことであるという風潮にはあります。人間に換算すると1年以上になります。人間の医療でも癌の5年生存率は上昇し続けています。それは一般的に非常に評価されています。生存率を上げることは良いこととされているのです。動物の場合は何年という単位にはどうしてもなりませんが、何カ月でも伸ばすことができれば、獣医師としての役割を全うしていることになります。それを望むか望まないかは飼い主様自身になります。

動物を苦しめたい獣医師はいません。そういう訳ではないのです。一般的に長生きは良いこととされているので、それを目標とします。一般的な目標なのです。長生きさせたいかそうでないかは、やはり飼い主様によって価値観が分かれてきます。

無理に長生きさせたくない場合は、そのようにお伝えいただくしかないのかもしれません。

どうぞよろしくお願いいたします。

************************************

konomi動物病院 獣医師 栗尾雄三

アドバイス・意見はすべて無償で行っています。
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どうぞよろしくお願いいたします。

再び 栗尾雄三 先生 からの回答

補足ですが、「絶対に手術した方が良いよ」という内容の案内があったのであれば、それはその獣医師が問題と言わざるを得ません。

投稿者 ハコ さん からの返答

栗尾院長

お世話になります、参考になりました。
ありがとうございます。


インフォームド・コンセントがどの治療に於いても重要ですね。

今回は癌を見逃していたこと⇒発見した際のインフォームド・コンセントは、このような流れでした。⇒標的が決まっているからやるべきです。やらなければ腸閉塞をおこします。やれることをやるという意味では手術してあげた方が良いの流れです。

もちろん獣医療は対象は動物で飼い主に決定権があり、人の医療とは異なります。動物ファーストにはなりませんが、飼い主としては代弁者として動物ファーストで思慮決定する材料が欲しいということです。

物言わぬ動物が対象であること、例えば私が飼い主だとして1番望むことはまさにアニマルウェルフェアです。

数ヶ月生きるために、どの程度身体面・費用面の負担になる手術になるのか、転移等その先のこともきちんと話せる獣医師は少ないように思います。

様々な治療をする上で苦しませてしまうこともあることもインフォームド・コンセントでどれだけ正直にお話して頂けるかですね。
そういうクリニックが増えて頂けたらと切に願っております。

栗尾院長の益々のご活躍とご発展を心よりご祈念致します。

再び 栗尾雄三 先生 からの回答

ご連絡ありがとうございました。
少しでも参考になりましたでしょうか。
お手数ですが、以下より評価をいただけますとうれしく思います。

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https://pet.caloo.jp/hospitals/detail/340232

https://loco.yahoo.co.jp/place/g-zda9kPeBFwA/review/

投稿者 ハコ さん からの返答

僭越ながら評価させて頂きました。
猫の特発性癲癇(難治性)のご相談も併せ、1度伺います。

その際はよろしくお願い致します。

箱崎千鶴

再び 栗尾雄三 先生 からの回答

連絡ありがとうございます。

評価いただきありがとうございます。

特発性癲癇(難治性)についてはまた治療相談などお気軽にどうぞ
今後ともよろしくお願いいたします。

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