蓮井 良太 先生からの回答
えみも様
療法食の種類にもよると思いますが、一般的にヒルズ社のs/dなど代表的なストルバイトの治療食(溶解食)は塩分濃度が高くなっているので、半年以上の給餌は禁忌となっています。
ただ結晶溶解後に与える同社のc/dなどのストルバイト予防食は一生食べても問題ないと思います。
療法食以外で薬に頼らずコントロールが可能であればそれがベストだと思いますが、今までの経験的には手術などの適応にならずに、療法食でコントロールできるのであればそれが一番犬にとっても幸せだと僕は考えています。
大切なことは効果とのバランスだと思います。
フード以外のもので尿を酸性化させるサプリメントなどの製品もあるのでかかりつけの先生に相談しても良いと思います。
その他の食餌については、尿石ができやすい子には基本的にはおやつなどは極力控えてもらうように指導しています。
ただ尿がアルカリ化する原因としては尿への細菌感染といった他の原因も考えないといけないと思います。
2007/04/02 16:31 参考になった! 1
投稿者 さん からの返答
蓮井先生。
このたびはご丁寧な回答をありがとうございました。
まずは療法食で結晶をどんどん出して行き、尿の成分を中性に変えられたら、予防食にしていきたいと思います。
また、細菌感染についてもすぐにかかりつけの先生に相談してみます。
本当にありがとうございました。
えみも
2007/04/09 04:31
北森 隆士 先生からの回答
>一般的に【良い】と言われている(らしい)無添加の通販でしか>買えない食事を与え始めました。
あなたのような飼い主に対して、私達一般の獣医師は、
いかにお話をしてよいか、本当に戸惑うことが多いです。
ヒルズなり、ウルサムなり、いわゆる処方食は、獣医師が
ちゃんとデータをとって科学的に作ったものです。
教えて下さい。どうして獣医師の勧める処方食
よりも、通販なんぞのわけのわからないフードが良いと思うのか?その心理を、本当に、こちらか聞きたいです(少々乱暴な表現ですが、温厚なあなたの先生に代わって聞きます)。
更に言えば、ドッグフードに無添加なんぞありません。
冷静に考えたらわかるでしょう。ドックフードは、加工
食品なのですから、何か加えないと、腐るか、酸化するに
決まっているではありませんか。
世のなかには、ドックフード自体を嫌いな先生が
います。処方食を一生・・・というのは、そういうタイプ
の先生ではないでしょうか。尿石症の処方食で、S/D(
イヌでは缶詰めです)だけは確かに一生は続けられませんが、
その他のものは、大丈夫ですよ。ちなみに、腎臓病の処方食は
それを与えると、一般のフードよりも、寿命がかなり延びることまで証明されています。総合的に考えて、処方食は悪いというのは少々特殊な考え方だと認識下さい。
>私は勝手といえば本当に勝手ですが、
その通りです。
私達は、大学でちゃんと教育をうけているプロです。
そのプロの指導が、ネットの、『自然で無添加安心~』っていう
たわ言に、いとも簡単に負けてしまう現実・・・・本当に情けないと感じます。
2007/04/02 20:53 参考になった! 1
投稿者 さん からの返答
北森先生。
このたびはご回答を頂きましてありがとうございました。
先生からのご質問にお答えします。
>教えて下さい。どうして獣医師の勧める処方食よりも、通販なんぞのわけのわからないフードが良いと思うのか?
処方食も、通販なんぞのわけのわからないフードもそれぞれ別の獣医師に薦められました。
私は犬を飼うのも初めてで、素人でありますので、当然何の知識も全くありません。
ですから、獣医師の先生のお言葉を100%信じます。
そこで二人の先生に、全く違うこと・180度違うことを言われると、やはり困ってしまいます。
質問でも書きましたように、
かかりつけの先生は、「一生療法食を。」と。
そして別の先生は「療法食は寿命を縮める。すぐに止めろ。」と。
どちらもプロの方です。その方々に全く違うことを言われたら、どうしていいか・何が正しいのか全く分からなくなります。
『療法食』はかかりつけの先生に、また『一般的に【良い】と言われている(らしい)無添加の通販でしか買えない食事』は、もう一人の先生に薦められたものです。
ですから、ネットのたわ言で「先生の薦めよりよりもこっちだ!」などと思ったわけではありません。
>私達は、大学でちゃんと教育をうけているプロです。
そのプロのお二人が、正反対のことをおっしゃられると、素人は戸惑います。
つまり私が判断したことといえば、「どちらの先生に従うか」だけでした。
でも結局は、2度目の先生の言うとおりにして結晶が増え、尿の性質も悪くなったのですから、療法食が良いということですね。
もう一人のご回答を下さった先生のおっしゃるとおり、療法食から予防食へ。そして細菌の感染なども、診ていただこうと思います。
>S/D(イヌでは缶詰めです)だけは確かに一生は続けられませんが、
>腎臓病の処方食はそれを与えると、一般のフードよりも、寿命がかなり延びることまで証明されています。総合的に考えて、処方食は悪いというのは少々特殊な考え方だと認識下さい。
変な言い方ですが、この2つのご説明はとても勇気付けられました。
今日から、自信を持って犬に療法食を与えられます。
本当にありがとうございました。
2007/04/09 08:53
尿の結晶と療法食について
はじめまして。
同じような質問がいくつかあり、回答も拝見させていただきましたが、
今1度教えていただきたく質問させていただきました。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
犬種はビションフリーゼ。
明日4月2日で3歳。
男の子、去勢はしていません。
1歳半の時、それまで鳴いた事が1度もないような子だったのが、
ある日急に、抱こうとすると鳴き、抱っこも嫌がり、近づくと後ずさりをし、やたらとおチンチンを噛み、傷だらけになり腫れてまできましたので、かかりつけ(と言っても、それまで病気をしたことがなかったので、予防接種と健康診断だけしか行った事がありませんでしたが)の病院に連れて行きました。
検査の結果、尿に結晶(ストルバイト?でしたでしょうか・・・)が多数見られました。
私も顕微鏡で見させて頂きましたが、本当に綺麗に形の整った結晶がたくさんありました。
そして、薬は頂かず、療法食を勧められ食べさせ始めました。
その時、そんなに結晶がたくさんあっても尿の性質(?)は、数値6.5または7で、中性でした。
それから約1年、療法食を食べさせ続けてまいりした。
その間、検査に行く度に結晶も少しずつ減り、数値も6.5~7をキープしていました。
が、ある日友達から「療法食は良くないらしいよ。」と聞かされました。
通っているかかりつけの病院では、「ビションは、結晶が出来やすい犬なので、予防もかねて、結晶が一旦なくなっても、出来れば一生、療法食を食べ続けた方がいい。」と言われており、そのつもりになっていただけに非常に気になりました。
そこで、セカンドオピニオンもかねて友達に紹介された別の病院に行ってみました。
そうしましたら、そちらの先生は友達の言うとおり「療法食は寿命を縮めます。すぐに止めなさい。一生食べ続けるなんてとんでもない。」と言われました。
私は再度、かかりつけの病院に行き、そこで「別の病院でこう言われました・・・」と言いました。
失礼だとは分かっていましたが、話しやすい先生でしたし、大事な犬のことなので、きちんと話をして納得した方がいいと思いましたもので。
するとその先生は「寿命を縮めるということはないですけどねぇ・・・。」と言われましたが、執拗に療法食を食べさせようともしませんでした。
私の気持ちも尊重してくれたようです。
そして、私は勝手といえば本当に勝手ですが、自分の判断で療法食を止め、
一般的に【良い】と言われている(らしい)無添加の通販でしか買えない食事を与え始めました。
そして約3ヵ月後。
失礼したにもかかわらず、かかりつけの病院に尿の検査に行ってみたら、療法食を食べていた頃せっかく減り始めていた結晶がグ~ンと増え(毎回、顕微鏡で私にも確認させてくれていました)、尿の性質もなんと8、アルカリ性になってしまっていました。初めての数値です。
勝手な判断をしたとはいえ、非常にショックを受け、犬に申し訳なく思っています。
先生は私を責めもせず、また「だから療法食が良いって言ったでしょう!」なんておっしゃりもしませんでした。
(余談ですが、【だから何でも言える・話せる先生】で、先生の判断に反発しても、通っていられたのかもしれません・・・。)
長くなってしまいましたが、
是非ともお聞かせ願いたいことは
①療法食は、身体に良いのか・悪いのか
②療法食は、寿命を縮めるのか
③結晶の出来やすい犬は、療法食を一生食べ続けた方がいいのか
④尿を中性ないしは弱酸性にするには、どうしたらいいのか
(食事・その他の生活面)
⑤ぜひ食べさせたいもの・出来れば食べさせたいもの
絶対食べさせてはいけないもの・出来れば食べさせない方が良いもの
です。
かかりつけの先生を信じてはいますが、どうしてももう1度、ほかの先生のご意見を伺いたく思ってしまいます。
お手数ではございますが、この親ばかな飼い主にぜひお教えください。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
追伸:
もしどちらか、1度じっくり診てお話いただける先生がいらっしゃいましたら、関西くらいまででしたら行けますので連れて参ります。