井上 平太 先生からの回答
ベトメジンは非常に効果の強い薬で日本以外でもたくさんの国で僧帽弁閉鎖不全の薬としてACE阻害薬の次に選択されております。以前はACE阻害薬だけでは肺水腫が防げない時に利尿剤と合わせて処方されることが多かったのですが、最近はより早い段階で処方した方がより長期に肺水腫も生活の質も改善できると報告されております。当院でもその通りの結果が出ております。ただ、肺水腫や呼吸困難が酷くなってからですと薬の効果が間に合わずに助けられないこともあり得ます。飼い主の方から見れば薬の副作用か病気自体による急変かは判りづらい事と思います。この薬が世に出てから心不全死に至るまでの期間は格段に長くコントロールできるようになりました。
ただ、薬ですので稀ではございますが副作用はございます。飼い主の方のそういった報告のホームページを拝見いたしますと、とてもお気の毒な事と思います。
さて、今回のケースですが咳が出ているのであれば心臓の拡張も強く、肺のうっ血も酷くなりつつあるのだと思います。初めての肺水腫の発症と低気圧等の悪天候が重なると急変のリスクがございますので、投与し始めた方が良いかとは思います。(回りくどい言い方ですがあくまでも拝見しておりませんので)
最後にごく稀ではございますが副作用に関してお話しいたします。
低血圧・これは副作用と言うよりは血管を拡張させてスムーズに血液が流れる薬なので副作用と言うより主作用です。
不整脈・心室性期外収縮が起こる事がございます。これが頻発するようであれば慎重に薬を減量します。
GPT上昇・そもそもこの病態では慢性うっ血肝や他の薬の長期投与である程度上昇する事が多いので原因は特定しにくいところです。
ご心配であれば定期的に心電図や血液検査を受けながら投与すると良いでしょう。ただ、僧帽弁閉鎖不全はコントロールできないと非常に危険なので、副作用と薬の効果を天秤にかけると圧倒的にメリットの方が大きいと思います。
2017/01/27 00:07 参考になった! 34
投稿者 ちか さん からの返答
早速のお返事ありがとうございました。
大変詳しく説明して頂けたおかげで安心して服用できております。
本当にありがとうございました。
2017/02/05 22:54
心臓病。ベトメディンが追加に。強い副作用がある薬??
昨年秋頃に年齢性の心臓疾患がわかり、何回か薬の増減がありながら昨日までは
エースワーカー
二トロール
気管支拡張剤
利尿剤
の4種類を服用してきました。咳も落ち着き、食欲もあったのですが、4、5日前からまた咳が目立ち始め、昨晩は夜中中咳をしたりしなかったりが続き、朝になっても咳が目立っていたので病院に。
体重は2.6kg、心拍数は1分間に168、心雑音はやはり目立つとの事。
体重は少し減っていました。
レントゲンを撮ったところ、肺は綺麗で水が溜まっている様子は全く無い。
咳は心臓が大きくなったせいで気管支を圧迫しそのせいではないか、との事でした。
咳が今の薬じゃ抑えられなくなってきたなら、と、「ベトメディン」というクスリが処方されました。
一回2分の1錠を1日2回です。
この薬で効果が出たら気管支拡張剤の服用をやめてみましょう、との話でした。
ですが、この薬を調べると一度使ったら最後、のような書き方や、この薬の副作用で亡くなったワンちゃんの話や、強い副作用に悩まされているワンちゃんの話が多く出てきて非常に不安になってきてしまいました。
その一方、副作用の心配がない薬、新薬だがこの薬のおかげで救われたワンちゃんが多くいる、なんて話も出てきて、評判と言いますか、薬に対する評価が両極端で一体どんな薬なんだろうと益々疑問になりました。
実際の所、最後の砦のような難しい薬なんでしょうか?また死に直結するような重篤な副作用が出るお薬ですか?
ベトメディンを服用し、何時間または何日間服用して目立った副作用がなければ安心していい、みたいな目安はありますか?
主治医からはそんな使うのに勇気がいるような薬だとの説明は全くなかったので混乱しています…。
このお薬について色々教えて頂きたいです。
よろしくお願い致します。