だいじょうぶ?マイペット

僧帽弁閉鎖不全の方が三尖弁閉鎖不全より多いのはなぜ?

質問カテゴリ:
せきやたんが出る / 頭、胸、腹を痛がる / ペットトラブル

対象ペット:
/ トイプードル / 女の子 / 9歳 10ヵ月

質問者:
北海道 / tatsuさん (この方の過去の質問 1件)

 
2017/08/13 04:33

こんにちは!うちの子が僧帽弁閉鎖不全と診断され、気になったことがありました。同時に三尖弁に関しても調べてもらったのですが少し逆流が見られました。2m/sということです。その際に「三尖弁は僧帽弁の状態が悪かったり、僧帽弁閉鎖不全の逆流率が高いとそれに比例して逆流率が上がります。なので薬で対処して逆流率が下がれば、三尖弁の方もよくなりますよ」と言われました。

ここで質問なのですが、僧帽弁閉鎖不全に関してはネットなどにも非常に多くの情報がありますが三尖弁の方に関しては少ない印象を受けました。僧帽弁閉鎖不全は弁がもろくなったりすることで発症するということですが、三尖弁はそもそも僧帽弁閉鎖不全とは発症の原因が違うのでしょうか?

つまり、三尖弁は弁がもろくなる、支えている紐が伸びてしまうということはあまりなく、基本的に僧帽弁閉鎖不全の状態を反映した上で悪化するある種の二次的な病気なのでしょうか?

また、かかりつけの先生が言った投薬による僧帽弁閉鎖不全の状態回復により三尖弁も改善するというのは本当なのでしょうか?

お忙しい中と思いますがお答えくださると非常に助かります。心配で情報もない中とても不安です。

tatsuさん
はじめまして 平片と申します。
三尖弁閉鎖不全症について…
全てを網羅してお話すると本一冊できるぐらいになってしまいますので要約して、疑問点を大まかにお答えします。
弁の変性は僧帽弁閉鎖不全症(MR)の僧帽弁(MV)と同様の粘液腫様変性も起こりますので、MRの子であれば20~45%ぐらいの子が三尖弁の変性が認められるそうです。
しかしながら、三尖弁閉鎖不全症(TR)だけでは左心系と比べかかる圧力に差があり臨床上重篤な状態に至らない為、MRと併発の際にはMRの治療を優先します。

TRの原因はMRだけではありませんが、MRが原因となる肺高血圧症によりTRが悪化している可能性があります。
中等度のMRの30%弱 重度のMRの70%程が肺高血圧症(PH)を合併していると言われてます。
そのPHの結果としてTRが見られるという場合、TRの逆流速度から肺動脈圧(圧較差)を推定し評価しています。
その評価によって肺動脈圧を積極的に下げる薬をしようするか考えます。
重度のMRの際に使用する薬は著効ではありませんが、肺動脈を広げる効果があります。
その為、中等度から重度のMRの治療が効を奏して逆流速度が低下することもあります。

かんたんにいうと
TRはMRからも起こるが、他にも原因はある
MR併発のTRは初期はMRの治療が優先
MRの薬がPHにも効くこともある。

TRの原因
 三尖弁の粘液種様変性
 肺高血圧症
 先天性三尖弁異形成

 肺動脈弁狭窄
 拡張型心筋症 による右室肥大からくる弁輪部(弁の根本)拡大

PHの原因
 重篤な左心疾患
 短絡性疾患(PDA)
 原発性呼吸疾患  肺線維症・気管気管支疾患・肺腫瘍 等
 肺血栓塞栓症
 犬糸状虫症

MRからのPH悪化の機序
左房圧上昇 → 肺静脈高血圧 → 肺毛細血管鬱滞 →肺動脈に伝搬
肺静脈反射的収縮+慢性負荷 →  肺血管の物理的な変化
 これらがPHの進行に関与


肺高血圧症の重症度評価 三尖弁逆流速度の目安
軽度  <3m/sec  中等度 3.5~4.5m/sec 重度 >4.5m/sec

私はいつもお答えの最後に既述しますが…
その子の一番の情報を持っているのは実際に診ている獣医師とご家族です。
 
この手の資料はかかりつけの先生もお持ちです。
また、これから先もその子を診ていくのはご家族とかかりつけの先生です。
疑問があれば…まずかかりつけの獣医師に質問してみてください。

投稿者 tatsu さん からの返答

非常にお詳しい説明ありがとうございました!原因は一概にこれだ!とは言えないため、担当の獣医さんも様々な判断材料から僧帽弁と三尖弁閉鎖不全の関わりについて解説くださったということですね。

また現在の段階では軽度ということですので今後はこの子の心臓にも気を使いながら生活しようと思います。

三尖弁に限っての話になりますが、三尖弁閉鎖不全症が軽度の場合、日常生活で気をつけることはあまり多くはないのでしょうか?僧帽弁閉鎖不全症の場合中程度以上であれば散歩なども少し気をつけるべきという話をお聞きしましたが…

再び 平片 修 先生 からの回答

>三尖弁に限っての話
 MR対応以外には特にありません。

 PHから来るTRに関しては先の診断基準に乗っ取り投薬を考慮しますが…
 PHに対する薬は、現在のところ 商品名 バイアグラ が著効あり とされています。
 しかしながら… 非常に高価の為他の薬も検討されていますが、まだまだこれと言うものは目にしていません。

MRについては
 基本的に内服では進行を遅らせているだけで治しているわけではない → 徐々に悪化していく
という事をご理解して頂いた上で…

投薬のいらない軽度の時点で当院では
 ・家の中でも排泄ができるように仕向けていく
 ・散歩に行かなくても大丈夫にしておく
 ・安静時の心拍数および呼吸数を測定する方法を身に着けておく 等
の生活習慣をつけていくよう指示しています。

また、心疾患の子の生活のコンセプトは 可能な限り心拍数を安定させて生活する というお話をしています。

投稿者 tatsu さん からの返答

管理人さんの方からコメント内容に同様の質問があったため削除されてしまい、回答が遅れてしまいました。大変失礼いたしました!

僧帽弁閉鎖不全症と三尖弁閉鎖不全症、素人には似たような病気というぼんやりとしたイメージしかありませんでしたが…こんなにも違いがあるのですね。

本当にお詳しい解説をいただき助かりました。このたびは本当にありがとうございました!!!!!!!!

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