井上 平太 先生からの回答
今晩は。誠にお気の毒な事と存じます。
経過を拝読いたします所、誤嚥性肺炎の進行状況として疑いのある所見は見受けられません。
医療を施さなければ数日のうちに心肺停止に陥るところを延命が出来た様子だと思われます。
老化と言う事は筋力低下・内臓の機能低下・各種感覚の能力低下が起こるのみならず、一番の問題点は免疫力の低下です。色々な感染症になる事も癌になる事も免疫力の低下が原因です。
肺炎の原因はたくさんございまして、ウィルス感染が原因だったり誤嚥だったり肺水腫が原因だったり癌が原因だったりします。そこにどこにでもいるブドウ球菌や連鎖球菌や緑膿菌などが二次的に感染して肺炎になるわけです。体の免疫機構が働いて細菌と戦い、白血球と最近の戦った残骸が膿として排出されます。
白血球が兵隊だとすると抗生物質は戦う武器の一つにすぎません。高齢になり免疫機構が低下あるいは破綻すると残念ながら一般的な肺炎でも抗生物質をいかに投与しても残念ながら助かる事はできません。
今の世の中でも新聞の死亡欄の死因を見ますと肺炎が多い事に驚愕すると思います。
老化という事はどこにでもいる菌による感染が命取りになる状態だという事なのです。
飼い主の方のトイプードルの男お子は本当によく頑張りました。これからまだ辛い日々が続く事と思いますが天国に旅立ったトイプードルちゃんが悲しまないように、時が解決するまで何とか乗り越えてください。
ご冥福をお祈り申し上げます。
2018/07/11 00:49 参考になった! 7
投稿者 つーちゃん さん からの返答
井上先生
ご丁寧なご回答ありがとうございます。
とてもわかりやすく、よく理解できました。
うちのわんこは肺炎になる以前に肝臓と膵臓の数値も悪いと言われており、亡くなる直前はALPは2400、LIPは690にまで上がっていました。もはや何が死因だったのかよくわかりません。
飼主としてもっと早くに病に気づきもっと色んな対処法を考えてあげられなかったのだろうかと思うと本当にかわいそうなことをしたと責任を感じます。
どうせ苦しむなら病院の酸素室で誰にも気づかれずに息絶えるのではなくせめて自宅で看取ってあげればよかったと後悔しかありません。
先生にこんなこと言っても仕方ないのですが。。すみません。
前出の繰り返しになりますが、鼻からの出血(鮮血)は白血球と細菌の残骸の膿と同じものと考えていいのでしょうか??そうであれば肺炎でも鼻から出血することがあると考えていいものなのでしょうか?
無知で度々申し訳ありません。。
可能であればお手すきの際にご回答いただけると幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
2018/07/11 14:55
再び 井上 平太 先生 からの回答
鼻から出た血液?が肺や気管からの出血したものなのか、副鼻腔からの物なのか、鼻腔の粘膜の炎症や潰瘍からなのかは判りません。
出たものを細胞診する事が必要になります。
2018/07/11 21:32
投稿者 つーちゃん さん からの返答
早速のお返事誠にありがとうございます。
そうですよね。終わってしまったことを気にかけても仕方ないですね。
お忙しい中ご回答いただきましたこと心より感謝いたします。
もやもやしていましたが井上先生に的確な助言をいただき少し心が楽になったように思います。
この度は本当にありがとうございました。
2018/07/11 22:54
犬の肺炎について
こんにちは。
先日14才のトイプードルの男の子が亡くなりました。亡くなってしまっているのでこちらで質問すべきではないのかもしれませんが死因がいまいち理解できず可能であればご相談にのって頂けると幸いです。
約1ヶ月前に呼吸が速くなりぐたっとして元気がなかったため病院につれていったところ恐らく誤嚥による肺炎とのことでした。先生に治りますか?と聞いたところまだ症状は軽く酸素室に入れる程ではなく抗生物質を与えればこのまま繊維化?して治るでしょう、とのことでした。
その後1週間2週間経っても状態は良くならず日によっては最初よりもしんどそうな日もありました。
そして3週間が経った日、ご飯もお水も口に近づけても知らんぷりで、その際にお水にわずかに血が出たようでした(恐らく鼻から)。そして病院に連れていこうとしていたところ、嘔吐しその場でバタッと倒れました。大急ぎで病院に行ったところ即入院となり酸素室へ入りました。肺炎の数値が悪くなっているとのことで鼻からの出血の原因も気になると仰っていました。
入院してから2日目までは割と元気そう?にしていましたが3日目は呼吸がさらに速くなっているようで数値もさらに悪くなっているとのことでした。
そこで先生は今は二種類の抗生剤を使っているが3種類にしてみましょうとのことでした。
そしてその翌日、お昼に様子を見に行ったら昨日よりもしんどそうで体全体で息をしているような様子でした。見ているのが辛くて仕方ありませんでした。
なんとか3種類の抗生剤が効くように祈る気持ちで病院をあとにしましたが、その2時間後に病院より電話があり心臓がとまったとのことでした。
あっという間に亡くなってしまいました。
先生が仰るには蘇生の際?にチューブから膿がでてきたそうで今まで片肺だけで(肺炎は片肺のみでしま)頑張ってきたから耐えきれなくなったんだろうということでした。
その時はもう家族みんな気が動転し正気でいれなくなっていましたので先生に質問する気にもなれずそのまま会計なども済ませもう病院に行く用事もなくなりました。
老犬でしたのでもう寿命だったんだと納得はしていますし、今更先生の診断や処置に対してあれこれ言うつもりはまったくないのですが、抗生剤がほぼ効果を示さなかったこと、最後に先生が片肺で頑張っていたので限界で膿が出たと仰ったことがいまいち理解できていません。
・肺炎の場合、重症化すると膿が出るというのはよくある話なのでしょうか?また、膿が出るとそれが死因となりうるのでしょうか?
・肺炎と鼻からの出血は関連があるものなのでしょうか?いろいろ調べてみても肺炎と鼻血が結びつくというものが見当たらなかったので。。
(生前は鼻血はほんの少し、1滴程度でしたが死後はわりとたくさん出てきました。)
・抗生剤がほぼまったく効かないということはあるのでしょうか?(効くどころか状態が悪くなった)
誤嚥性の肺炎とウイルス性など他の肺炎と診断を誤ることは獣医師の方々にとってはありえないことでしょうか?
診ていただいた先生に聞けばいいことかもしれませんが蒸し返すようで気が引けたため、何かアドバイスを頂けると嬉しいです。
愛犬の死は受け止めていますがなんだかもやっとしています。
乱文長文にて失礼しました。
どうぞよろしくお願いします。