北森 隆士 先生からの回答
現在、単一の食材で、体の免疫機構に効果的に作用する
ものは知られていません。もし、そのような免疫力を
高めるものがあったとしたら、それは逆に免疫過剰である
アレルギーを引き起こすかもしれないので、怖いものです。
一般論を言えば、体の免疫機構を正常化させるものは栄養の
バランスであって、単一食材ではありません。逆に免疫能力
を低下させるものは、睡眠不足やストレス(寒冷ストレスなど)と、ヒトで言えばアルコールです。
また、あなたは腫瘍の種類を記されていませんが、
もし免疫を司る細胞が腫瘍化したのであれば、治療的には、
逆に免疫を落とした方が良いかもしれません。つまり、
なにがなんでも免疫力を上げるというのもおかしな考え
かたです。
大変な病気だからこそ、まず科学的に思考し、
もし自身でそれが難しいならば、そのときこそ身近な
信頼できる獣医を頼りにして下さい。
なお、食事の成分調整で、腫瘍による体調異常
(悪疫質といいます)を緩和させる方法はあります。
そのあたりも踏まえ、ぜひ、もう一度、担当の先生に
そうだんしてみて下さい。
2007/02/08 02:27 参考になった! 0
投稿者 カヨ さん からの返答
早急にアドバイスをありがとうございました。免疫力=回復だと思っていました。食事の成分調整のことを担当の先生に相談してみます。そして、できる限りストレスを与えないように環境に配慮したいと思います。
2007/02/15 02:27
是松 壮一郎 先生からの回答
こんにちは、カヨさん。
五朗君の手術を見合わせ、ご家族で看とることにされたということで、食事のアドバイスですね。
現在、カボチャと水菜を添加されているということですが、カボチャのカロチンや、水菜のビタミンCなどによる粘膜免疫力の上昇を考えられたのだと思います。免疫力そのものの上昇にはつながらないかもしれませんが、人間などでは風邪の流行る季節には積極的にとると良いとされている食材ですね。
さて、今回のご質問ですが、残念ながら、獣医学の世界ではまだきちんとしたいわゆる健康のための栄養学の系統だてまでは手の回らない状況ですので、どうしても人間のものの流用になることが多いのです。その流用の過程で、動物の種によって悪影響をもたらすものを排除するといった使い方になると思います。
また、今回の水菜のビタミンCですが、人間の場合ビタミンCの合成能力はないので、Cの補給は食事あるいはサプリメントから取る必要がありますが犬、猫などではビタミンCの合成機能がありますので、あまり意味が無いなどといったようなケースもあります。
基本的には、ここでもよくお話に出るAAFCO適合品のシニア用ドッグフードで栄養バランスを取っていただければ、免疫力やひいては延命の効果も出ることと思います。また、効果の程は様々ながら、サプリメントの類いもあります。この補助食品に関しては獣医師の間でもいろいろな意見が別れると思いますが、今回のようなケースで手術をしないと決められている飼主さんの選択肢にはいれておいていただいてもいいと思います。ただし、ヒト用のものの流用は危険ですので、必ず犬用に開発されたものを使うようにしてくださいね。
また、今後様々な症状が出る事も考えられますが、炎症や痛みやその他の異常の際には早めに獣医師の治療を受けるようにして、少しでも長く一緒に過ごしてあげてください。
参考になれば幸いです。どうぞお大事に。
2007/02/08 11:22 参考になった! 0
投稿者 カヨ さん からの返答
早急にアドバイスをいただき、ありがとうございました。人と犬は体の機能が違うのですね。人の健康に良いものは犬の体にもいいって、簡単に考えていました。今、食べさせているドッグフードがAAFCO適合品かどうか見てみます。そして犬用サプリメントも検討してみようと思います。高齢になればなるほど、感謝の気持ちが増し、余生を名前の通り5番目の家族として、朗らかに楽しく生きてほしいです。病気になるとせつなくなります。でも、気持ちを切り替えて、いただいたアドバイスを活用させていただきます。痛みや異常が起きた時は、迅速に獣医さんに診ていただける準備態勢を心がけます。
2007/02/15 11:22
今本 成樹 先生からの回答
今本です。
どのような腫瘍で、どのような進行度合いなのか?その辺がわからないとちょっとコメントはできませんが、腫瘍の場合には、時として、免疫力が最高まで上がっているものがあります。その場合には免疫を活性化させるサプリメントでも、効果がない場合もあります。
免疫力や抵抗力は、たしかに必要ですけど、時として、その免疫力で抑えられないことだってあります。
現在では様々なサプリメントがありますし、免疫療法もありますけど、これら全てに共通していることは、やってみないとわからないし、癌細胞も生き物ですので、個体ごとに癌細胞も特徴が違います。
いいと思ったことをやってあげるのは、悪くないと思います。
おだいじに・・・。
2007/02/09 18:57 参考になった! 0
投稿者 カヨ さん からの返答
アドバイスをありがとうございました。
癌細胞が生き物だっていうこと、とても納得できました。免疫力にいい栄養はまた、その腫瘍そのものも成長させるかもしれないですね。腫瘍の詳しい検査は、麻酔が必要だと聞き、していません。触診と、細い注射針での組織を取った検査で、癌中期だというのが獣医さんの見解でした。
2007/02/16 06:57
家庭でできる免疫療法
今年の3月で、13歳になる雑種のオス犬(体重12kg・屋外飼育)です。
先月の中旬、大学病院で癌の中期だと診察されました。
しっぽの付け根に露出したもの一つ(直径2.5cm)と肛門の右下(体内)に腫瘍があります。しっぽの腫れ物に気づいたのは、昨年12月中旬です。その時すぐに、かかりつけの病院に伺いましたが、先生がお話しされた内容があまり理解できなかったので、今回、犬に負担のかからない方法で組織細胞を検査をしていただきました。
7年前に尿道結石の摘出手術をし、感染症を起こして命を落としそうなことがありました。今回は家族と話し合い、自然体でいさせたく手術をしないことになりました。
なので、麻酔が必要な詳しい検査はしてません。
今は食欲旺盛で、散歩も遊びも大好きです。座ったり、排便中も痛がる様子もありません。癌なのが不思議なくらいとっても元気です。
免疫力をつけたいので、シニア用のドッグフードの他に加熱したカボチャと水菜を少量あげています。これは有効でしょうか?他にどんな食べ物が犬にとって抵抗力や免疫力を高める可能性がありますか?また、マッサージなど家庭でできるものがありますか?
少しでも癌の進行をゆっくりさせたいです。長くなりましたが、アドバイスをよろしくお願いいたします。