今道 昭一 先生の過去の回答履歴一覧|17ページ目
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1歳に満たないうちに脱毛を起こしたときは、まずは感染性および先天性皮膚疾患について評価しましょう。
しかし、明らかなかゆみがあるときは別な観点から診断を絞り込まなければいけません。
皮膚疾患の診断に最も大切なことは、体のどの部位にどのような症状が見られるかです。
所見や病歴をしっかり整理することで考えられる疾患が絞り込まれて、さらにそこから必要な検査が絞り込まれてきます。
感染性皮膚疾患には膿皮症、アカラス、皮膚糸状菌などが考えられます。
アカラスと糸状菌は検査で確認しておきましょう。
また、かゆみがあるときは疥癬なども検討しなければいけません。
感染性皮膚疾患が除外されたら、次は先天性のものを検討していきましょう。
また、栄養状態の悪化やその他の全身性疾患による脱毛症が考えられるときはは身体検査、血液検査あるいはレントゲンなどで評価ができます。
2007/01/06 19:42 -
よく使用される外耳炎の治療薬は耳洗浄液と点耳薬に分けて考えましょう。
耳洗浄液は耳をきれいにするもので、点耳薬は外耳の炎症をとったり、感染を治療するお薬を言います。
外耳炎を治療する際はまず洗浄液で耳垢を除去し外耳道をきれいにすることが鉄則です。
耳洗浄は必ず獣医師にしてもらいましょう。耳垢がとれなくなるまで洗浄するのはなかなか難しいものです。
この過程が重要で、これがされなければ、どのような点耳薬であっても効果は半減してしまいます。
また、慢性化している外耳炎は感染が起こっていると思われますので、マラセチア(カビの一種)や細菌などの感染微生物を検査で特定しましょう。
感染が特定されたなら、その結果と炎症の程度から点耳薬が選択されます。
また、飲み薬も効果的なことが多々あります。
洗浄液も様々なものがあってそれぞれのケースで使い分けしますが、洗浄液の種類よりも洗浄方法や洗...2007/01/06 19:17 -
疥癬は非常に感染しやすい皮膚寄生虫です。
以前に感染していた兄弟と一緒に過ごしていたこと、強いかゆみあるいはステロイドの効果が乏しいという所見からも疥癬は第1に疑う必要がありそうです。
疥癬の診断は皮膚のスクラッチ検査でされますが、検査では疥癬が見つからないことも多々あります。
疥癬が強く疑われる場合、診断を待たずに治療することは少なくありません。
もし、疥癬であれば適切な治療によって、かゆみは改善してきます。
しかし、治療を始めた当初はかゆみが残りますので、あまりにもかゆみが強いときはステロイドで抑えることも大切です。
もちろん、疥癬以外の感染症や食物、薬物過敏症あるいはシャンプーに対する接触性アレルギーも評価しておきましょう。
victorちゃんのように強いかゆみを放置しておくと、擦過傷から二次感染を引き起こすことが懸念されます。
2007/01/06 18:59 -
抗生剤で治る症状は細菌感染による皮膚炎(膿皮症)でしょう。
私が以前にこのサイトで掲載させて頂いたコラムが今のDESIMUSちゃんにぴったり当てはまると思われます。
再発する膿皮症を治療するには、根底にある基礎疾患を治療しなければすぐに再発します。あるいは今ある膿皮症を完治させる必要もあります。
アレルギー検査はアメリカでも実施できると思います。一度担当医に聞いてみましょう。2007/01/04 21:58 -
- 質問カテゴリ:
- 皮膚の異常
- 対象ペット:
- 犬 / ミニチュアピンシャー / 性別不明 / 年齢不明
皮膚疾患の診断を進めていくにあたって、かゆみを正確に評価することは非常に大切です。
皮膚に異常があると感じた最も早期の頃の状況を思い出してみましょう。
かゆみで皮膚の異常に気付いたのか、フケや脱毛あるいは毛が薄くなったなどで気付きましたか?
この2つの区別は診断を進めていくにあたって重要な情報になります。
それらの情報と今の症状などから、かゆみが主体なのか、あるいはフケ、脱毛やカサブタが主体の病態なのか予測を立てて診断を進めていくことが大切です。
たとえば、かゆみが主体であれば、アレルギー性皮膚炎を考慮してアレルギー検査を優先したいところです。逆にフケや脱毛を主な症状とするときは皮膚の病理検査を優先するかもしれません。
もちろん、両者の検査を実施するとよいのですが、一緒にすると高額な費用がかかります。
また、文面にはカサブタと脱毛斑が見られるとありますが、この場合は必ず細菌感...2007/01/04 21:44 -
生後6ヶ月齢で脱毛を起こしたときは、感染性による皮膚疾患なのか先天性の皮膚疾患なのかを区別する必要があります。
感染性の皮膚疾患には膿皮症、アカラス、皮膚糸状菌などが考えられます。アカラスと糸状菌は検査で除外しておきましょう。
何度も検査をしたということですから、アカラスと糸状菌検査も含まれていると思います。
この点は担当の獣医師に確認して下さい。
疥癬症も脱毛を起こしますが、脱毛が見られるほど重症感染を起こすと必ず強いかゆみがあるはずです。
感染性皮膚疾患が除外されたら、次は先天性のものを検討していきましょう。
この年齢でホルモン性疾患は稀と思われますが、可能性がないわけではありません。
内臓疾患や栄養状態は身体検査、血液検査などで評価ができます。
しかし、私ならまずは被毛検査で被毛の成長ステージと異常な被毛がないかを評価します。
この年齢のチワワでは、黒色毛や淡色毛に...2006/12/29 22:34 -
- 質問カテゴリ:
- その他
- 対象ペット:
- 犬 / シェットランドシープドッグ / 性別不明 / 年齢不明
抜毛の程度が生理的な範囲なのか病的なのかを判断する1つの基準として、毛をつまんで引き抜いたときにその部位に脱毛班が見られるときは明らかに病的と判断します。
しかし、生理的か病的かが判定しづらいこともあり、そのような時は被毛検査によって毛の成長段階を参考にすることもあります。
さて、抜毛が多くなる原因ですが、11歳と高齢ですからまずは皮膚疾患による抜毛なのか、あるいはその他の全身性疾患なのかを区別することから始めましょう。
全身性疾患を原因とする抜毛は重篤なこともありますので必ず診察を受けるようにして下さい。2006/12/27 10:11 -
本来、寝る前や寝起きあるいは食後に手足を舐める行動は異常な行動ではありません。
しかし、執拗に手足を舐めるときは異常と判断されることもあります。
正常な行動であるか、異常な行動であるかは、舐める頻度や様子あるいは普段の生活、皮膚炎の存在などから判断しなければいけません。
心配な点がありましたら、診察を受けてみるとよいでしょうね。
2006/12/18 17:48 -
- 質問カテゴリ:
- 耳の異常
- 対象ペット:
- 犬 / ウェルシュコーギーペンブローク / 性別不明 / 年齢不明
異常に多い耳垢がある場合は外耳に炎症を起こしていると予想されます。
外耳炎には感染性と非感染性があります。
この2つをしっかりと鑑別して適切な治療を受ける必要があります。
また、アトピー性皮膚炎の1つの症状として外耳炎を呈することがあります。
一方でアトピー性皮膚炎以外の原因でも外耳炎を起こすことがあります。
私はこの2つの鑑別は大切と考えています。
その結果によって、予後を予測したり、今後の維持療法を検討することができます。
外耳炎の治療では耳の垢をしっかりと除去することが大原則です。
自宅ケアが困難な場合は病院で耳内を洗浄してもらいましょう。2006/12/18 17:40 -
- 質問カテゴリ:
- 皮膚の異常
- 対象ペット:
- 犬 / ウェルシュ・コーギー・ペンブローク / 性別不明 / 年齢不明
まずは鼻、耳とお尻以外に異常はないかどうか確認しておきましょう。
さらに、その部位にはどのような症状が見られるか調べる必要があります。
また、あまり痒がらず、しかもステロイドの効果が得られないときは正確な診断が求められるケースだと思われます。
細菌やカビあるいはアカラスなど感染症を除外できたなら、必要と思われる検査を実施してもらいましょう。
ジャックちゃんは治療よりも診断が優先されなければいけないと思われます。2006/12/16 18:35