だいじょうぶ?マイペット

浸潤性脂肪腫かどうかはエコー検査でわかりますか?

質問カテゴリ:
むくみがある / 頭、胸、腹を痛がる / その他

対象ペット:
/ 雑種 / 女の子 / 13歳 2ヵ月

質問者:
北海道 / JACKさん (この方の過去の質問 28件)

 
2020/11/02 12:04

愛犬の脂肪腫が浸潤性かもしれないということでct検査を勧められたのですが、麻酔を考えると考えてしまいます。

エコーで診断がつく、と記載している記事がネットで見つかったため、それが可能かお聞きしたく、質問させていただきました。よろしくお願い申し上げます。

獣医師の栗尾と申します。

浸潤性というお話であれば、頸部や脇、肋骨など前胸部などでのお話でしょうか。
そもそも浸潤性かどうかを深く考える必要がどの程度あるのか、個人的には疑問ではありますが。

肥大化がどんどん進み、運動や呼吸を圧迫するようなレベルになりそうであれば摘出をすればよいのではないでしょうか。
浸潤性であれば少し、面倒ではありますが、しょせん、脂肪腫なので手術は問題なくできると思います。
手術の難しさや再発率の違いという問題なだけで、寿命等にはかかわらないはずです。

CT検査をしてある程度、浸潤性かどうかは判定できるかもしれませんが、、、仮に浸潤性でなかったとしても、今後、手術しなくて良いという話ではないのではないかと思います。もちろん浸潤性であれば手術と言われてしまうのだろうとは思いますが。

浸潤性=悪性という訳ではありません。悪性かどうかはCTではわかりません。浸潤性だから手術をしなければというのも、、、正しいのかどうかよくわかりません。

エコーで診断がつくというのは、エコーで診断できることがあるという認識が良いかと思います。筋肉組織と脂肪組織ではエコー原性(色の濃さ)が違うので、それで判定するのだと思います。あまり一般的な確認方法ではありません。そもそも浸潤性かどうかを検査すること自体にあまり意味がありませんので。そういえばCTでの検査もCTでわかることがあるというレベルだと思います。脂肪組織が入りこんだ筋肉は非常に菲薄化していることも多くCTでは分かりにくいような気もします。(画像の分解能は一般的にエコーの方がはるかに上です)CTは全体像を見るには適していますが、、、脂肪腫がどれくらいのサイズなのかというのが問題点かもしれません。サイズがかなり大きければ(直径が10cm以上くらい)CTもありかもしれません。

大きくなるようなら摘出をする、そうでなければそのままでおいておく。それでよいのではないでしょうか。
個人的には大きくなったなあ、しんどそうだなあと感じたら、手術をおススメするようにしています。
どうしても浸潤性かどうか気になるなら、とりあえずエコーでみてみるのもありだとは思います。サイズによりますが、CTよりは分かりやすいはずです。

麻酔は絶対安全とは言えないので、やはり注意は必要ですね。でも、もしどんどん大きくなってきているようであれば、手術するべきとは思います。どうしても麻酔は必要ですが。(あくまでCTやエコーが必要かどうかは疑問です)

どうぞよろしくお願いいたします。

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konomi動物病院 獣医師 栗尾雄三

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どうぞよろしくお願いいたします。

投稿者 JACK さん からの返答

非常にご丁寧な回答を頂き、本当にありがとうございます。現在、脇と胸のあたりに脂肪腫があり、年齢を考えると今後麻酔をかけられなくなることもあり得るので、早い段階で獲るべきか悩んでいた次第です。

最近睡眠時のいびきがすごいため、脂肪腫が気管や肺を圧迫している可能性もあるのではと思ってかかりつけの先生に聞いた結果、それならば浸潤性の可能性が高く、検査するべきだという回答を頂きました。

近日中に歯石除去をするつもりなのですが、同時に脂肪腫もやって頂こうかと伺ったところ、麻酔は一度にまとめてやるよりも数回に分けた方が負担が少ないと言うことで、もしやるとしたら歯石とは別にやることになると思います。

CTよりもエコーの方が画像分析能が高いとは存じませんでした。万一、呼吸器系に脂肪腫が問題を起こしているとすれば、エコーで確認できるのでしょうか。もしくはレントゲンなどでその場合は容易に診断がつくものなのでしょうか。

この度はお忙しい中、本当に丁寧なご回答を頂き、本当に助かりました。再度、心よりお礼を申し上げます。

再び 栗尾雄三 先生 からの回答

脂肪腫が呼吸器系の器官を圧迫することは十分に考えられます。
その確認はレントゲンが最適だと思います。エコーでは空気が反射してしまうので、呼吸器系の判定には向いていません。

あとは数回に分けた方が負担が少ないというのは、正しいのか良くわかりません。
場合にもよるのでしょうが、かかりつけの先生の話だと、歯石除去+CT検査+脂肪腫の摘出で3回麻酔をかけるという話になりそうです。
もしかしたら、麻酔前の検査も3回必要ということでしょうか。。
一般的に麻酔の回数は少ない方が良いとされるので、私なら歯石と脂肪腫の切除は同時に行い、検査も麻酔も1回で済ましますが、先生それぞれの考え方ということになります。石橋を叩いて渡るタイプの先生なのかもしれません。悪いことではないのですが、とうしても時間と費用がかかりますね。

検査するべきというのは分かっても、浸潤性であったら手術をしないのかというのがポイントです。
浸潤性かどうかを知って、果たしてどうしたいのだろうと思います。
呼吸を圧迫するレベルであれば、浸潤性どうこうではなく切除をするべきだと考えられます。呼吸は命につながりますので。

(もしかしたら、地域の別の先生にも意見を仰ぐべきなのかもしれません)

どうぞよろしくお願いいたします。

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